BUSINESS

事業紹介

快適な飼育環境と徹底した対策を貫き、豚と向き合う。

繁殖と肥育を一手に担う私たちは、ここ栃木で長く農場を営んできました。
優れた原種豚、充実の飼育環境、豚たちを育てるプロの手。三位一体で、良質な豚づくりに取り組んでいます。

衛生管理を徹底し、病気に強く健康な豚を飼育。

寺内農牧では、畜産先進国のヨーロッパで開発された「ウインドレス豚舎」を導入しています。ウインドレス豚舎の特長は、開放型の豚舎よりも温度変化が少なく養豚に適した環境づくりが年間を通じて可能なこと。屋根や壁には断熱材が入り、空調システムにより自動で舎内の換気や温度管理を実現します。また、窓がないため、野生動物や野鳥の侵入を防ぎ、病原菌対策にもひと役買っています。

現在運営する3つの農場は、分娩と飼育を一貫で実施する生産するさくら農場と、分娩のみを担う市貝農場、飼育のみを担う将軍道農場にそれぞれ役割を分担。豚舎に入る人はすべて全身にシャワーを浴びて頭から足まできれいに洗浄し、車両もエントランスゲートで消毒。各農場の職員は専属として農場間の行き来を原則禁止するなど、感染病対策を配慮した各種対策の徹底が、健康で良質な豚を生産する私たちの特長です。

また、対策は設備にとどまらず、養豚界における獣医の第一人者・呉克昌先生にも定期的にお越しいただくなど、プロフェッショナルのサポートも充実。常に高いレベルで健康状態を保てる環境の強化にも努めています。

真摯に取り組む姿勢が、美味しい豚づくりには欠かせない。

繁殖の礎となる原種豚は「ケンボロー種」を採用。ケンボロー種は、離乳頭数が多いなどの繁殖性の高さ、頑強で丈夫な体質、枝肉の歩留まりが良いと、三拍子が揃う優れた品種です。ケンボロー種の導入により、効率の良い繁殖はもとより、良質な肉質を持つ「食べても美味しい豚」の生産を実現しました。

繁殖は雄豚から精液を採取し、母豚に人工授精を行います。一度の出産では、13~14頭の仔豚が誕生。病気を防ぐための各種ワクチンを接種したり、仔豚同士がじゃれあううちにかじられて出血しないように断尾したりと、人の手をかけて健康を守ります。その後は20日ほどで離乳となり豚舎を移動。日齢や体重を考慮するなど、生育段階に合わせて餌を変えながら発育を促し、体重が115kgになった時点で食肉センターへと出荷されます。

栃木県や埼玉県のセンターで食肉処理された豚は、大手加工食品メーカーや食肉卸業者が購入し、大手スーパーマーケット・百貨店・飲食店を経て、多くの方々が味わうことになります。

充実の環境、そして職員たちの手で健やかな飼育を実現。

現在は、2005年にさくら市内に開設した『さくら農場』、2017年に同じくさくら市内に開設した『将軍道農場』、同年に市貝町内に開設した『市貝農場』の3拠点で生産に励んでいます。さくら農場では一貫して繁殖と肥育を行っているのに対して、市貝農場は繁殖専門の農場として種付から出産、生後60日までの仔豚の育成を担当。『将軍道農場』では、体重30kgほどの生後60日の仔豚を出荷できる状態になるまで肥育します。2つのルートで生産を行うことで感染症リスクを低減し、まだ体が弱く特にデリケートな子豚を病気から徹底的に守る生産体制を整えました。

豚舎は空調や餌やりがシステム管理され、糞尿も自動的に処理される構造です。脱臭対策もとられているなど、飼育環境は充実していますが、やはり人の手は必要不可欠です。体重管理や健康チェック、体調が悪い場合の治療手続き、発育や体調に合わせた餌の切り替えなど、様々な場面に目を行き届かせています。

約1kgで生まれた仔豚が、出荷可能な状態まで育つのに期間は5ヶ月半から半年ほど。職員たちは、豚たちが健やかに育つよう日々真剣に飼育へと取り組んでいます。